赤ちゃん
電車の中はいろんな人が乗っていて
それぞれに目的があり、7人がけの座席の中にうまく圧縮されている
人々の顔を見ていると安心できるものが
ある
自分もこの人々とともに
電車の中の風景に上手く馴染んでいる気がして深く落ち着ける
できるならずっとこのままずっと電車の中にいたいなぁ
目の前の赤ちゃんがぎゃあぎゃあ
うるさくても母親は優しく微笑んでいる
その様子を眺めていると
気づけば両目に涙が溜まっていた
母親の顔が優しくて
優しくて
心が痛かった
わたあめを口に入れた瞬間すぐ溶けて
ねちゃねちゃした物体に変わってしまうみたいに
胸がすぐにしめつけられて
くるしくなる
微笑ましいけれどどこか切なくていじらしい
なんかなんかもう
言葉では伝えきれないほどの
暖かさ
少しだけ
気分が明るくなったから
溜まったメールを
ひとつひとつ
見れる気持ちになれた